パプリカブログ

日々思ったことをぽつぽつと書きます。時々フィクションも。

抑えられそうもない(2)

バスの中は体がびっくりするくらい冷えていて、体にこびりついた膜が一瞬でどこかへ蒸発してしまうのが分かる。でもそのときにはすでにセミの声はバスの車体によって防がれているから、無機質な静けさがようこそと僕を席に案内するので、僕は一番冷えていな…

抑えられそうもない(1)

お昼の12時にもなろうかというところで兄からご飯を食べようというLINEが来た。兄は週末になると決まって実家に帰ってくる。別に何も悪いことはないけれど、いろんなことに細かい人なので家に帰ってくるのも何となくうっとうしい。何も悪いことはしていない…